サステナブル、サスティナブル、サステイナブル…結局、正しい表記はどれ?

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当コラムでは今まで、サステナブルに関する様々な物事をピックアップしてきました。
しかし、筆者自身記事を執筆しながらいつも気になっていたのが、「サステナブルとサスティナブル、どっちの表記が正しいんだろう…?」という点です。

悩んだ末、基本的には「サステナブル」で統一していますが、結局のところどちらが正しいのかは未だに分かっていません。
さらには、「サステイナブル」や「サステーナブル」という表記もあることを知り、ますます混乱する一方です。

このモヤモヤを解決するべく、今回は一体どの表記が正しいのか、語源や検索ヒット件数などを検証しながら解明していきたいと思います。

まずは元となった言葉を理解しよう

まず、「サステナブル/サスティナブル/サステイナブル/サステーナブル」(以下、これらの表記をまとめて指す時は「サステナブル」に統一)というカタカナ語は、英語の「sustainable」が語源となっています。

これは、「sustain(持続する)」と「able(~できる)」を合わせて作られた造語で、「環境や社会への負荷が少なく、長期にわたって持続していくことが可能なコトやモノ」を指しています。
ちなみに名詞になると「sustainability」となり、日本語では「持続可能性」と訳されるようになります。

余談ですが、ピアノやキーボードを弾く際に使う「サスティーンペダル」は、押さえた鍵盤の音を伸ばす(持続させる)ことからその名が付いたと言われています。

英語の発音的に正しいのは?

それでは、本題の「サステナブル、どれが正しい表記なのか問題」について探っていきましょう。

前述したように、サステナブルの語源は英語です。
つまり正しい発音を知れば、それがそのまま正しい表記ということになるのではないでしょうか?

この仮説を検証するべく、さっそくGoogle翻訳の音声機能に「sustainable」を発音してもらいました。

【ここをクリックすると翻訳音声が聴けます】

発音を聞く限りだと、「サステイナブル」もしくは「サステーナブル」が一番近いように感じます。
まさか、「サステナブル」と「サスティナブル」よりも馴染みの浅い2つの表記の方が正しい発音に近いとは、さっそく壁にぶつかったような感じがしますね。

ウェブ辞書に最も多く載っているのは?

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

早くも先行きが見えなくなってきましたが、気を取り直して次の検証に進みましょう。
続いては、560の辞書や国語辞典、百科事典から一度に検索が可能なウェブ辞書「Weblio辞書」を使い、最もヒットする表記を調べてみたいと思います。

各表記で検索してみたところ、「新語時事用語辞典」「実用日本語表現辞典」「デジタル大辞泉」「ウィキペディア」といった4つの辞書または百科事典サイトがヒットしました。
このうち、新語時事用語辞典とウィキペディアは「サスティナブル」、実用日本語表現辞典とデジタル大辞泉は「サステイナブル」と表記していました。
なお実用日本語表現辞典に関しては、別表記として他3つの表記も記載していました。

発音の正しさ、そして辞書の表記数を見るに、今のところは「サステイナブル」が一歩リードしていますね。

最も検索ヒット件数が多いのは?

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

最後は、各表記の検索ヒット件数を比較してみたいと思います。

Googleを使って検索したところ、以下のような結果となりました。

・サステナブル…(約 20,100,000 件)
・サスティナブル…(約7,270,000件)
・サステイナブル…(約3,020,000件)
・サステーナブル…(約26,700件)

※2022年9月1日時点の検索結果


この結果を見ると、圧倒的に「サステナブル」の検索ヒット件数が多く、次に「サスティナブル」が多いことが分かります。
逆に、本来の発音に近い「サステイナブル」と「サステーナブル」は、やはりそれほど浸透していないこと
が分かりますね。

発音が正しいのは「サステイナブル/サステーナブル」、最もウェブ辞書に載っているのは「サスティナブル」、最も検索ヒット件数が多いのは「サステナブル」…もはや何が何だか分からなくなってきましたね。

【結論】大切なのは「表記」よりも「本質」

ここまで検証を行った結論としては、正しい表記は元の発音に近い「サステイナブル/サステーナブル」であるものの、普及率の高い表記は「サステナブル/サスティナブル」ということでしょうか。

なんとなくスッキリしない締め括りとなってしまいましたが、きっと大切なのは「表記」よりも「本質」です。
つまり、「どのように表記するか」よりも、「サステナブルとどのように向き合い、行動を起こすか」を重視すれば、「サステナブル」を使おうが「サステイナブル」を使おうが、大した問題ではないのかもしれません。

「ここまで検証しておいて、そのまとめ方はどうなんだ!」と思われた方、ごもっともです。
とはいえ、当コラムが筆者と同じようにモヤモヤしていた方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

参考:辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書

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