世界的な環境意識の高まりを受け、近年では日本国内にも、オーガニックな食材やゼロウェイスト（無駄なごみを減らすこと）にこだわった食料品店が増えています。
今回は、その中からオススメの6店舗を紹介したいと思います。
「買い物を通して環境アクションに参加してみたい」と考えている方は、是非参考にしてみてください。
HAKARI（東京）
「HAKARI（はかり）」は、2019年に東京都目黒区にオープンした、農園直送の野菜を量り売り方式で販売している八百屋です。
店内には、定番の野菜から珍しい野菜までが幅広く並び、そのすべてが少量から購入することができます。
消費者は量り売りで消費することによって、普段は食べないような野菜を気軽に試すことができるとともに、買い過ぎによる廃棄も防ぐことができます。
そして、農家は規格外の野菜も出荷することができるため、まさに消費者と生産者のウィンウィンを叶える八百屋だと言えます。
ちなみに、野菜の売れ残りによる食品ロスを防ぐ取り組みとして、店内には野菜だけでなく、ミシュランの星付きレストランで働いた経験を持つシェフによる手作りの総菜なども並んでいます。
オンラインショップでは野菜の定期便のほかに、「旅するチーズケーキプロジェクト」も実施しています。
このプロジェクトでは、各地のフルーツ生産者と“旅するシェフ”こと山﨑真人氏が協力し、毎月旬のフルーツを使ったチーズケーキを購入希望者に届けています。
気になる方は、公式サイトをチェックしてみてください。
HACARI｜農園直送にこだわった「野菜の量り売り」【公式サイト】
MARKET LAGOICE（東京）
2022年3月、東京都西麻布にオープンしたばかりの「MARKET LAGOICE（マーケットラゴイス）」は、「ゼロウェイストなライフスタイル」を提案する八百屋です。
店内ではバラ売り・量り売りがメインとなっており、さらにプラスチック包装を最低限まで減らすことで、できる限りのゼロウェイストを実践しています。
また、野菜だけでなく日常生活で使うことの多い卵もバラ売りすることで、消費者側にも使い捨てプラスチックではなく、繰り返し利用できる容器の使用を促しています。
熟れ過ぎた果物や、傷みが進んでしまった野菜などは、店内でスムージー、ジャム、惣菜などに加工して販売しています。
洗練された雰囲気の漂う店内は、まるで海外のオーガニックスーパーのようです。
なお2022年8月1日からは、お店から半径3km以内のエリアを対象に青果のデリバリーも開始しています。
近くにお住まいの場合は、直接足を運んでみるか、デリバリーを利用してみてはいかがでしょうか。
MARKET LAGOICE(ラゴイス) - Instagram
プラナシスタ（北海道）
2020年4月に北海道札幌市でオープンした「プラナシスタ」は、「北海道発のノンプラスチック専門店」を謳うエシカルストアです。
1階がストアスペース、2階が多目的カフェとなっています。
ストアスペースでは、北海道産の無農薬野菜、ビーガンミートや焼き菓子、有機オートミールなど、さまざまな食品が量り売り形式で販売されています。
また食品だけでなく、再生紙100％の芯なしトイレットペーパー、天然成分100％の除菌スプレー、繰り返し使える竹コーヒーカップやシリコンジップバックなどのエコな日用品も取り揃えられています。
2階の多目的カフェでは、食育や環境に関するワークスペースが度々開催されています。
また、月に一回エシカルなモノ・コトを届ける「エシカルマルシェ」を店内で開催しており、自然派弁当やハンドメイドのエコ雑貨などが出店しています。
大人だけでなく、子供も楽しみながらエシカルについて学べるイベントとなっているため、お子様のいる方は是非一緒に行ってみてはいかがでしょうか。
エシカルストア・プラナシスタ
ORGANIC＆CO.（埼玉）
「ORGANIC&CO.（オーガニックアンドコー）は」、オーガニックな青果物を専門的に扱う「八百屋＆バー」です。
人気クラフトビール「COEDO」を手掛ける「株式会社協同商事コエドブルワリー」の新ブランドとして、2022年1月末に埼玉県さいたま市にオープンしました。
店内には、提携農家から直送された有機栽培無農薬野菜や果物がずらりと並んでいます。
なおゼロウェイストを意識し、すべて量り売り形式で販売されています。
八百屋に併設されている「ボタニカル・バー」では、店内の青果物を使ったフレッシュなオーガニックスムージーを味わうことができます。
さらにバーでは、COEDO”生”ビールを楽しむこともできます。
アルコールと炭酸に対応した容器を持参するか専用ボトルを購入すれば、COEDOビールを量り売りで購入することも可能です。
「オーガニック野菜もビールも大好き！」という方には、まさにピッタリのお店だと言えるでしょう。
ORGANIC&CO. | オーガニック専門の八百屋とボタニカル・バー
ETHICAL CONVENI 阪神梅田本店（大阪）
2021年10月にオープンした「ETHICAL CONVENI（エシカルコンビニ）阪神梅田本店」は、「倫理と向き合うこと」を提案する新しい形のコンビニです。
「循環素材・環境負荷低減素材」というコンセプトのもと、店内デザインには至る所に環境に配慮したアイデアが組み込まれています。
リサイクル・アルミを使用したテーブルトップ、FSC森林認証マークを取得した木工家具などを配置することで、エシカルな空間を体現しています。
そんな店内では、環境に配慮したドライフルーツや洗剤の量り売りの他、エコな素材から作られたアパレルやアクセサリー類なども並んでいます。
なお、エシカルコンビニはこの阪神梅田本店の他に、コンセプトショップ「エシカルコンビニ ITOCHU SDGs STUDIO（東京・青山）」、プラントベースメニューを提供する「ザ・ベジタリアン・ブッチャー（東京・池袋）」、キャンプ＆グリル施設「small planet」内のセレクトショップ「スモールプラネット エシカルショップ（千葉・美浜区）」といった3つの系列店を展開しています。
エシカルな取り組みに高い関心を持っている方は、これらの系列店巡りをしてみるのも良いかもしれません。
ETHICAL CONVENI / エシカルコンビニ
斗々屋 京都本店（京都）
2021年8月に京都府京都市にオープンした「斗々屋（ととや）京都本店」は、食品や日用品を量り売りで購入できる、日本初の「ゼロウェイスト・スーパー」です。
店内に並ぶ商品は、すべて「ゼロウェイスト」「オーガニック」「フェアトレード」を基準に選ばれたものです。
たとえば野菜や果物は、農薬や化学肥料などを極力使わずに育てられたものだけが販売されており、生産者の写真とともに栽培にかける思いが紹介されています。
また建物自体にも、古材や再利用可能な素材が使用されています。
その他、預り金を受け取って再利用可能な容器を貸し出すリターナブル方式も導入しています。
スーパーに併設されたレストランでは、フードロスを出さないための取り組みとして、その日店内にある食材を使ったコース料理が提供されています。
そこでも使いきれなかった食材は、保存食や総菜として販売されます。
地元の方はもちろん、観光客の方にもオススメしたいスーパーです。
株式会社斗々屋 – ゼロ・ウェイストな量り売り
まとめ
今回は、エシカルやゼロウェイストにこだわった食料品店をご紹介しました。
毎日オーガニック野菜やフェアトレード食品を買うのは、現実的に難しいかもしれません。
それでも、無理のない範囲で時々購入することで、少なからず環境改善に貢献できるはずです。
当コラムでは、これからも一人一人ができる身近な環境アクションについて紹介していきたいと思います。
