ここ最近「エシカルコスメ」や「オーガニックコスメ」といった言葉を耳にする機会が増えましたが、実際のところ「普通のコスメと何が違うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
簡単に説明すると、エシカルコスメとは「地球環境や野生生物から消費者や製造者などに至るまで、さまざまな方面に配慮してつくられたコスメ」のことです。
今回は、そんなエシカルコスメに求められる条件や、実際にエシカルコスメを製造、販売している日本のコスメブランドについてチェックしていきましょう。
エシカルコスメってどんなコスメ?
エシカルコスメに求められる条件としては、以下の6点が挙げられます。
➀材料は倫理的に調達されているか
②開発から流通までのいかなるフェーズにおいても動物実験を行っていないか
③ヴィーガン対応の原料を使っているか
④パーム油を含む場合、RSPO認証(※)はされているか
⑤毒性の化学物質は使用していないか
⑥現地雇用の促進など、女性や途上国の発展に貢献する特徴があるか
これらの条件をクリアし、「地球規模でのエシカルな取り組み」を実践している企業が製造・販売しているコスメが「エシカルコスメ」です。
ちなみに、オーガニックコスメも大きな枠で見るとエシカルコスメの中に含まれますが、コスメブランドが「オーガニック」ではなく「エシカル」と打ち出していた場合、自然由来成分の使用だけでなく上記に挙げたエシカルな取り組みを行っていると考えられるでしょう。
※RSPO認証…「持続可能な方法で栽培されたパーム油であること」を示すマーク
オススメの国内エシカル&オーガニックなコスメブランド
amritara(アムリターラ)
amritara(アムリターラ)は、「いらないものは、いれない」「世の中にないものを生み出す」をモットーに掲げているオーガニックコスメブランドです。
アムリターラのスキンケアやメイクアイテムは、九州の自社農園の自然栽培ハーブをはじめ、世界中から厳選したオーガニック植物をベースに開発されています。
合成界面活性剤やシリコーンオイルを使用しないなどの独自の厳しい基準「10の約束」を守り、農薬を一切使わず丁寧に育てられたフードやサプリメントまで取り扱っているブランドです。
ARGELAN(アルジュラン)
ARGELAN(アルジュラン)は、ドラッグストア「マツモトキヨシ」のオリジナルブランドとして、2012年に誕生した国産オーガニックコスメブランドです。 環境負荷を低減した製法やトレーサビリティ(土壌や抽出法、流通過程など)が明確な原料にこだわり、国産植物原料を積極的に採用しています。
さらに、容器は植物を原料とした「バイオマスプラスチック」を使用することで、廃棄後のCO2量の実質の増加を抑えています。
αPINI28(アルファピニ28)
αPINI28(アルファピニ28)は、自然豊かな奄美大島のオーガニック自社農園にて、無農薬・化学肥料不使用で育てた植物から抽出したオリジナルのハーブウォーターをベースにした製品開発を行っているナチュラルスキンケアブランドです。
奄美で昔から薬草ハーブとして親しまれている「アオノクマタケラン」や「クマタケラン」を手摘みで収穫後、伝統的な蒸留法でそれらのハーブから芳香蒸留水と精油を抽出しています。 奄美の大自然から生まれたスキンケアラインは、爽やかなハーブの香りで肌だけでなく心も癒されると好評です。
KOIVE(コイヴ)
KOIVE(コイヴ)は、希少な天然美容成分である白樺樹液を使用したナチュラルコスメや無添加食品などを展開しているYOSEIDO(養生堂)発のナチュラルコスメブランドです。
全スキンケアアイテムに、ビタミン・マグネシウム・カリウムなどの成分を豊富に含んでいる白樺樹液を贅沢に配合しています。
また、美白効果が期待される「コケモモ果実エキス」、抗酸化作用があるとされる「スズランエキス」とにいった、天然由来の美容成分も配合されており、自然の恵みをライフスタイルの一部として取り入れることができます。
SHIRO(シロ)
SHIRO(シロ)は、自然の素材を活かした高品質なスキンケア・コスメ・フレグランスを取り揃えたエシカルコスメブランドです。
2009年に前身会社「ローレル(LAUREL)」でデビューし、そこで培ったハーブや自然食品などの販売ノウハウを活かして2015年に「shiro」(2019年にリブランディングし大文字の「SHIRO」に変更)をスタートして以降、一貫してスキンケアをはじめとしたエシカルなライフスタイルを提案しています。
強いとろみで保水力の高い「がごめ昆布」や「酒かす」、古来より生育する「神聖な木」タマヌのエキスなど、厳選された国産素材の力が詰まったスキンケアアイテムや、素肌の美しさを引き立てる自然由来成分配合のコスメアイテムなどが揃っており、ブランド創設時から高い支持を得続けています。
Spoon Spoon(スプーン・スプーン)
スプーン・スプーンは、合成色素、合成界面活性剤、防腐剤、香料、鉱物油、合成ポリマー、合成溶剤といった化学合成成分を一切使用しない、天然成分100%のオーガニックコスメブランドです。
ブランドコンセプトに『3つの「いいこと」(「私にいいこと」「環境にいいこと」「社会にいいこと」)』を掲げ、環境に悪影響を及ぼす農薬や化学肥料は使用せず、化粧品の製造工程においても、化学合成成分を排出しない方法を導入しています。
また、生産プロセスにはできるだけ障碍者の方に関わってもらい、継続的に収入を得られるビジネスモデルの構築を目指しています。
slow and glow(スローアンドグロー)
slow and glow(スローアンドグロー)は、ザクロから摂れる希少な不飽和脂肪酸オイル「プニカ酸」(ザクロ種子油の60~70%に含まれる)を使用した「Punica organic」というシリーズとして、フェイスウォッシュ、オールインワンゲルの2ステップで完了するシンプルなスキンケアスタイルを提案しています。
モコモコ泡が出てくるフェイスウォッシュにはシーシルト(海の沈積土)の抽出物が使用されており、皮脂や毛穴の汚れをすっきり落としてくれます。
また、ザクロ種子油がしっとり感を持続させてくれるため、乾燥肌にお悩みの方にもオススメです。
オールインワンゲルは、100%植物由来の美容保湿成分やザクロ種子油が配合されており、洗顔後はこれだけでハリ感と保湿力を高めることができます。
TUNEMAKERS(チューンメーカーズ)
TUNEMAKERS(チューンメーカーズ)は、さまざまな肌の悩みに対応した数十種類のスキンケアの原液を、サプリメントのようにカスタマイズできる形態を提案するナチュラルスキンケアブランドです。
2016年から展開し、2020年にリニューアルしたオーガニックシリーズ「TUNEMAKERS ORGANICS」では、国内契約農家が栽培している有機JAS認証の植物由来原料を採用しています。
このシリーズでは原料の産地を表示することで、まるで食材のように生産者の顔を見ることができ、これにより高い信頼を得ています。
REELA Organics(リーラオーガニックス)
REELA Organics(リーラオーガニックス)は、「再生」を意味する“Regeneration”と童話シンデレラの主人公“ELLA”の名前を掛け合わせたオーガニックブランドです。
主に敏感肌のためのシンプルスキンケアを提案し、ローション(化粧水)とセラム(美容乳液)の2アイテムのみを展開中です。
特徴的な成分は、過酷な環境で生き抜くために抜群の生命力と保水力を備えたウチワサボテンの果実に含まれるウチワサボテンオイル。
これにより高保湿かつ皮脂量と水分量のバランスを整える作用が期待できるため、乾燥肌でお悩みの方にオススメです。
また、厳選された10種のオーガニックフラワーエキス(エーデルワイスエキス、アルガンオイルなど)も、ハリや毛穴にパワーをプラスしてくれます。
RUHAKU(琉白、ルハク)
RUHAKU(琉白、ルハク)は、全製品が世界基準の「エコサート(ECOCERT)」オーガニック認証を取得している、沖縄発のオーガニックスキンケアブランドです。
沖縄の伝統的ハーブ「月桃」や、沖縄特産のスーパーフード「シークワーサー」(ともに有機JAS認定済み)、カルシウムやミネラルを豊富に含んだ沖縄の泥「クチャ」など、沖縄ならではの自然の恵みが詰まったスキンケアアイテムを数多く生み出しています。 製品の95%以上が天然由来かつ動物由来成分不使用のため、ヴィーガンの方にもオススメです。
まとめ
今回は日本のエシカルコスメに絞って紹介していきましたが、もちろん日本に限らず、 近年では世界中でエシカルコスメブランドが立ち上げられています。
今回紹介した中に、あるいはそれ以外で少しでも気になるブランドがありましたら、是非一度試してみてはいかがでしょうか?
(2021/12/18 更新)