近年では、男女問わずスキンケアを入念に行う人が着実に増えていますが、そのような人々にとって大敵と言えるのが、ずばり「日焼け」ではないでしょうか。
もちろん、健康を保つためにはある程度の日光浴は必要ですが、あまりにも太陽の光に当たり過ぎてしまうことは肌トラブルを引き起こすだけではなく、皮膚がんなどの発症リスクを上げてしまうことにも繋がります。
そもそも、なぜ人は太陽の光に当たると日焼けをするのでしょうか?
また、世間的には「日焼け=真夏」というイメージが根付いていますが、冬場でも日焼けをする可能性はあるのでしょうか? 今回はこれらの疑問を掘り下げていきつつ、なるべく日焼けをしないための対策なども併せてチェックしていきたいと思います。
日焼けの原因となる太陽光について
日焼けを引き起こす原因となる太陽光は、波長(ナノメートル)の違いによって3つの種類に分けることができます。
その3つの種類は、次のようになります。
・赤外線
・可視光線
・紫外線
波長は、短ければ短いほど皮膚へ与える影響が大きくなります。
そして、上記に挙げた3種類の中で最も波長が短く強い光は紫外線だということが分かっています。
日除けグッズのCMなどで「紫外線99%カット!」などと謳っているのを聞いたことのある方も多いかもしれませんが、やはり日焼けの原因は紫外線にあるということが分かりますね。
紫外線には種類があった!
「太陽光は3つの種類に分けられる」と前述しましたが、実は紫外線だけでも、更に波長の異なる3種類に分けることが出来ます。
3種類の紫外線は、次のようになります。
・A波(UV-A)…最も波長が長く、肌の層の最も深い部分まで届く。「生活紫外線」とも呼ばれる。
・B波(UV-B)…肌の奥までは届かないものの、表層には吸収される。「レジャー紫外線」とも呼ばれる。
・C波(UV-C)…地表に届く前にオゾン層に吸収されるため、日焼けの原因にはなりにくい。
上記を見ると、日焼けの主な原因となる紫外線はA波とB波の2つであることが分かります。
A波を多く浴びた場合、肌は徐々に黒ずみ、たるみやシワができるリスクが上がるとされています。
B波を多く浴びた場合には、肌は炎症を起こして赤くなり、色素沈着やシミができやすくなるとされています。
さて、ここまでは日焼けが発生する外的な要因(紫外線)について見ていきましたが、
次は私たち人間の体側に潜む日焼けの原因について見ていきましょう。
人の体が持つ日焼けのもと「メラニン」とは
人間の体に組み込まれた防御反応の一つに、「日射しを浴びるとメラニンを分泌する」というものがあります。
メラニンとは髪、肌、そして瞳などの色を形成する色素のことで、主に黒~褐色系の「真性メラニン」(別名(ユウメラニン)と、赤~橙色の「亜メラニン」(別名フェオメラニン)の2種類が存在します。
メラニンは紫外線から皮膚組織を守る役目を担っているため、強い日差しを浴びた際には大量に分泌されます。
そうして分泌されることで一時的に肌の色が黒くなり、いわゆる「日焼け状態」を生み出します。
このことから分かるように、メラニンは私たちの肌を守るためには必要不可欠な存在です。
また、ある程度の日焼けであれば、新陳代謝によって次第に解消されていくということも分かっています。
しかし、あまりにも強い紫外線を浴びてしまうと、過剰に分泌されたメラニンが肌に沈着してしまい、結果的にシミ、そばかす、肌荒れなどを引き起こす原因となります。
「日焼けしやすい人」と「日焼けしにくい人」の違い
「同じようにレジャーを楽しんだのに、自分だけ日焼けして一緒に行った友達は全然日焼けしてなかった…」という経験のある方もいるのではないでしょうか。
このように、日焼けのしやすさは人によって大きく異なります。
その違いには、前述したメラニンの分泌量の違いが関係しています。
生まれ持ったメラニンの量が多い場合は比較的地黒になりやすく、新しいメラニンの生成能力も高いため日焼けをしやすいということが分かっています。
反対に、生まれ持ったメラニンの量が少ない人は色白であることが多く、またメラニンの生成能力も低いため、強い紫外線を浴びても一時的に赤くなるだけですぐに元通りになる場合が多いとされています。
ちなみに、前者の場合は「サンタンタイプ」、後者の場合は「サンバーンタイプ」と呼ばれることもあります。
この情報だけを見ると、「絶対にメラニンの量が少ないサンバーンタイプの方が良いじゃん!」と思ってしまうかもしれませんが、実は一概にそうとも言い切れません。
なぜなら、「メラニンの分泌量が少ない=肌の防御力が弱い」とも考えられるため、もしサンバーンタイプの人が黒く日焼けしないからと言って日焼け対策を怠ってしまうと、蓄積された肌のダメージが何年後かにシミやたるみといった形で表層化するおそれがあるからです。
肌のタイプに関係なく、こまめな紫外線対策は日ごろから心掛けておいた方が良いと言えるでしょう。
雨の日や曇りの日は日焼けする?
「強い日射しに当たると日焼けする」というのはもう共通認識として一般的に浸透していますが、では日射しがあまり出ていない、もしくは全く無い雨の日または曇りの日でも日焼けする可能性はあるでしょうか?
結論から言うと、可能性はゼロではありません。
快晴日の紫外線を100%とした場合、曇りの日の紫外線は70%前後、雨の日の紫外線は30%前後と言われているため、たしかに日焼けするリスクは格段に下がると言えます。
しかし、だからといって何もケアをしないまま外に繰り出してしまうと、わずかなダメージが徐々に肌に蓄積し、結果何年後かに大きな肌トラブルを招かないとも限りません。
油断しがちな悪天候時こそ、日焼け対策は忘れず行いたいものですね。
冬場は日焼けする?
雨の日や曇りの日と同様に、冬場は日焼け対策が疎かになってしまいがちです。
しかし冬場の紫外線こそ、甘く見ていると後々痛い目に遭う可能性大だと言えるでしょう。
そもそも夏場は気温が高いため、「暑さをしのぐ」という目的で日傘などを用いて日射しを防ぐ人も多くいますが、寒い冬場はかえってあたたかな日射しが心地よく感じられるため、無意識のうちに夏場よりも多くの紫外線を自ら進んで浴びてしまうおそれがあります。
また、冬場の日射しは夏場に比べて低い位置から差し込むため、帽子や日傘などでは防げない角度から紫外線を受けやすいとされています。
そのため、普段あまり意識しないあごの下や顔の側面にいつの間にかシミやそばかすができてしまった…という事態になることも十分に起こりえます。
何より冬場の大敵ともいえる乾燥は肌の代謝機能を低下させるため、日焼けによる肌へのダメージが夏場よりも広がりやすいという点もあります。 冬場になるべく肌トラブルを引き起こさないためには、日焼け対策に加え保湿ケアもしっかり行っておくことが大切だと言えるでしょう。
日焼け止めの選び方&使い方
日焼けしないための基本中の基本とも言える対策は「日焼け止めを塗る」に尽きますが、大切なのはその日焼け止めの選び方と使い方です。
この章では、その2つのポイントについて述べていきます。
<選び方ポイント>日焼け止めに表記された「PA」や「SPF」をチェックする
「PA」とは、前述した紫外線A波をどれだけ防ぐことができるかを示す表記です。
防止効果の高さはPAの右側につく「+」で表され、例えば「PA++++」といったように、この記号が多ければ多いほど防止効果も高くなります。
そして「SPF」は、紫外線B波に対する防止効果を示しています。
SPFの場合、防止効果の高さは2~50までの数値で表され、最も高い場合は「SPF50+」と表記されます。
新しい日焼け止めを購入する際は、ぜひこの2か所を確認しておくことをお勧めします。
とはいえ数値が高くても肌に合わない場合もあるので、可能であれば購入を決める前にパッチテストを しておくようにすると良いでしょう。
<使い方ポイント>こまめに塗り直す
たとえ朝出かける前に日焼け止めを塗ったとしても、時間が経つにつれて汗や皮脂、またはハンカチなどによる摩擦で徐々に落ちてしまっては日焼け防止効果も薄れてしまいます。
紫外線からしっかり肌を守りたいと思ったら、日焼け止めは2時間ごとを目安に塗り直すことをお勧めします。
まとめ
今回は、日焼けする仕組みから日焼け対策の重要性までをご紹介していきました。
肌にとっては大敵となる紫外線を含んだ太陽光ですが、私たちが健康的に過ごしていくためには欠かせない存在でもあるため、なるべく上手に付き合っていきたいものですね。
ちなみに当社では、そんな太陽光を用いた発電システムを長年取り扱っています。
当コラムページには太陽光発電に関するコラムも多数掲載しているため、ご興味のある方は是非そちらもチェックしてみてくださいね。