皆さんは占いはお好きですか?
ネットでできる手軽な占いから本格的な対面鑑定までを含めると、「今まで一度も占いをしたことがない」という人はもしかするとほとんどいないかもしれません。
一口に占いと言っても、手相占い、四柱推命、姓名判断…など、その種類は多種多様です。
そして、その中でもひときわ人気と言っても過言ではない西洋占星術は、実は太陽系天体と強い結びつきがあるということをご存知でしょうか。
西洋占星術と言えば天体よりも星座との関わりが強いイメージがあるため、この事実は少し意外かもしれません。
そこで、今回はいつもと少し趣向を変え、西洋占星術の歴史から基本情報、そして西洋占星術における太陽系天体の役割などについて掘り下げてみたいと思います。
当記事は、太陽光発電システムのことや環境問題などについて考え過ぎて少し疲れてしまった時に、箸休め的な感覚で読んでいただければ幸いです。
西洋占星術の始まり
西洋占星術の発祥には諸説ありますが、どの説にも共通しているのが「紀元前から既に占星術は存在していた」という点です。
ここでは、二つの説にフォーカスして簡潔に見ていきたいと思います。
まず一つ目は、「バビロニアで生まれた説」です。
紀元前二千年紀のバビロニアでは、既に天の星々の動きは神々の考えと結びついており、地上に起きる出来事の前兆を示していると考えられていました。
ただし、当時前兆として大々的に取り上げられていたものはどれも国家運営に関わるものばかりだったため、正確な星読みを行っていたとは考えにくいと言われています。
後の西洋占星術における概念なども、この頃にはまだまだ確立していなかったようです。
二つ目は、「メソポタミアで生まれた説」です。
ユーフラテス川とチグリス川に挟まれたメソポタミア南部でも、バビロニアと同様に紀元前二千年紀には既に星読みが行われていたそうです。
メソポタミア南部における星読みは「プロト占星術」と呼ばれ、こちらの方がより現在の西洋占星術に近い概念があったと考えられています。
これらの説はどちらかが正しく、またどちらかが間違っているというわけではありません。
むしろこの二つの説からは地域や国家を問わず、昔から人々は星に神秘性を感じ、その動きから世の行く末を読み取ろうとしていたのだということがよく分かりますね。
西洋占星術に欠かせない「ホロスコープ」とは
ホロスコープとは、西洋占星術において各個人を占うためには必要不可欠な天体の配置図です。
占われる人の出生時間や出生地から見た星座や惑星の位置から、その人自身の性質や運勢などを読み解くために用いられます。
全ての天体は常に動き続けているため、たとえ同じ日に生まれていたとしても、前述した出生時間や出生地が異なれば運勢も全く異なる、といったように西洋占星術では考えられています。
ホロスコープは、主に4つの要素で形成されており、それらが組み合わさることで各個人によって異なる複雑な結果を導き出しています。
惑星については後程詳しく述べるため、ここではそれ以外の3つの要素についてご紹介していきます。
サイン(星座)
牡牛座、蠍座、魚座などの星座のことを、西洋占星術ではサインと呼びます。
ただし、ここで言うサインは理論上のものになるため、実際夜空に浮かぶ星座とは違うものだと認識しておくと良いでしょう。
サインはその人自身の性格や考え方を表すため、ホロスコープを読み解く上では最も重要な存在となります。
ハウス
ハウスとは、ホロスコープを12分割した際のそれぞれの小部屋のことを指します。
12の小部屋はそれぞれ異なる意味を持っており、具体的には次のようになります。
・第1ハウス…その人が生まれ持った天性の素質や外見的な特徴
・第2ハウス…地位や財産、その他の経済状況
・第3ハウス…知性、コミュニケーション能力
・第4ハウス…家庭環境、家族との関係性
・第5ハウス…恋愛観、創造性
・第6ハウス…仕事面、健康状態 ・第7ハウス…結婚、パートナー、その他の協力者
・第8ハウス…死と再生、神秘的なものへの関心の高さw
・第9ハウス…思考、哲学、信仰
・第10ハウス…社会的地位、成功
・第11ハウス…交友関係の傾向
・第12ハウス…潜在的な性格、無意識下の思考
アスペクト
ホロスコープ上で惑星と惑星の間に生まれる角度のことを、アスペクトと呼びます。
アスペクトを見ることで、その人に秘められた良くも悪くも強い性質や、思考の中の矛盾した部分などを導き出すことができます。
西洋占星術を形成する10天体
さて、ここからはいよいよ西洋占星術における太陽系天体の役割について見ていきたいと思います。
西洋占星術では、太陽系に位置する10種類の天体を用いてホロスコープを形成します。
各天体がサインやハウスと結びつくことで、その人自身の総合的な人生の展望が導き出されます。
10種類の天体とそれぞれが持つ性質を、1つずつ見ていきましょう。
太陽
太陽系の中心となる太陽は、西洋占星術においても「人生の主な目的や目標」などを示す中心軸としての役割を担っています。
ホロスコープ上で太陽が示す方向が、その人自身が向かうべき人生の方向性を示していると考えられています。
月
太陽を除いた天体の中では、唯一惑星ではなく衛星である月が表すものは、その人の「感情」、「性格」、「気質」を示しています。
満ち欠けする月のように、浮いたり沈んだりしがちと不安定な感情面をコントロールするための指標を、ホロスコープ上の月は示していると言えるでしょう。
水星
水星は、その人が物事を思考する時の方向性や物事の捉え方を示しており、いわば「頭脳的」な部分を司っています。
また、その他には言語的なコミュニケーション能力についても示しているため、ホロスコープ上で水星からの影響力を強く受けている場合は、思考力や言語コミュニケーション能力が豊かである場合が多いとされています。
金星
金星は、その人の個人的な趣味嗜好や美意識を司っています。
金星からの影響により、「その人がどのようなことに喜びを感じ満たされるのか」という点が異なってくると言われています。
火星
火星が示すのは、よく言えばその人に秘められた「積極性」、悪く言えば「攻撃性」です。
「どのように物事に取り組み、力を発揮するのか」「どういった時に攻撃的になってしまうのか」といった点を表しています。
木星
木星は、「拡張や発展」を示しています。
その人自身の思考の底上げの役割を担い、「どのように人生を発展させていくか」という点をコントロールしています。
土星
土星は、他の惑星たちの動きを制御して管理する力を示しています。
たとえどんなに長所に思える点でも、行き過ぎてしまえばかえって短所となってしまう場合もあります。
土星には、そのような性質が暴走しないために制限したり、無駄な部分があれば削ったりする役割があると言えるでしょう。
天王星
天王星は、「既成の価値観の破壊」や「解放」のコントロールを担っています。
その人自身の中に眠っていた未知の個性や、それを引き出して発揮する力を示しています。
海王星
海王星は、その人の内にある「直感力」や「創造性」を司っています。
ホロスコープ上で海王星からの影響を強く受けている人は、クリエイターやアーティストなどに向いている場合が多いと言われています。
冥王星
冥王星は、「無自覚の中にある深い意思」や「人生における破壊と再生」をコントロールしています。
変容を恐れずに社会の流れを変えていく星だと位置づけられているため、ホロスコープ上で冥王星からの影響を強く受けている人の中には、政治家や革命家なども多いそうです。
以上が、西洋占星術において重要な存在となっている10の天体です。
こうして見ると、それぞれに全く異なった役割があり、どの天体がどのように位置するかでその人その人の性質も全く異なってくるということが分かりますね。
まとめ
今回は、西洋占星術と太陽系天体の関係などについて掘り下げてみましたが、念のため申し上げると、ホロスコープによって導き出される性格や性質が必ずしも全てその人に当てはまるとは限りません。
とはいえ、このようにそれぞれの天体の役割などを知った上でホロスコープを調べてみることは、今まで知らなかった自分の一面に気付くことができるきっかけになるかもしれませんね。
西洋占星術に少しでも興味が沸いた方は、あくまでも1つの人生の指標もしくは1つの楽しみとして、一度ご自分のホロスコープをチェックしてみてはいかがでしょうか。