今や国内外問わず多くのメーカーが太陽光発電システムを取り扱っていますが、「違いとかよく分からないし、とりあえず有名な国内メーカーにしよう!」とよく考えずに決めてしまうと、後から「失敗した…」と落ち込むことになるかもしれません。
太陽光発電システムの場合、大手国産品だからと言って必ずしもお住いの環境に合うとは限らず、逆に低コストの海外メーカー品の方が理想的な発電量を得られる場合もあります。
今回は当社が主力として扱っている国内2つ、海外2つの計4つのメーカーに焦点を当て、それぞれの特徴や選ぶ際のポイントをしっかり見ていきましょう。
メーカー別の特徴
国内メーカー
Panasonic
言わずと知れた大手電機メーカーのパナソニックですが、太陽光発電システム業界においても国内シェア数第1位を獲得しています。
パナソニックのソーラーパネルは少ない枚数でも高い発電力を発揮するため、たとえ「屋根が小さくて少ない枚数しか設置できない」と言う場合でも十分な発電量を得ることができます。
その上、パネルの重みにより生じる屋根への負荷を減らすことが出来ます。
また、従来のソーラーパネルは高温に弱いとされてきましたが、パナソニックのパネルには温度の上昇による影響を極力抑える性能が搭載されて
います。
そのため、高温下でも比較的安定した発電量が期待できます。
TOSHIBA
パナソニックに次いで、国産の中では特に人気の高いメーカーの一つです。
東芝のパネルは世界トップレベルの高変換効率(太陽エネルギーを電気に変える力)に定評があり、2017年に実施された太陽光発電ユーザー向けアンケートでは、発電量の満足度において第1位を獲得しています。
この圧倒的な高変換効率の秘密はパネル表面に設けられた「反射防止膜」にあり、これを設置することによって太陽光を最大限取り込むことに成功しています。
また、東芝はプレミアムモデルを取り揃えた「Sシリーズ」から、若干変換効率は下がるものの比較的安価で設置できる「GXシリーズ」まで幅広く取り揃えています。
国産かつ高品質な太陽光発電システムを低価格で導入したいという場合は、まずは東芝を視野に入れてご検討されることをお勧めいたします。
海外メーカー
Q CELLS
Qセルズはドイツで生まれ、現在は韓国に本社を置く専業メーカーです。
太陽光発電システムにおける海外メーカーからの日本国内出荷量では1位を獲得し、業界全体でのシェア数もトップクラスを誇っています。
Qセルズ最大の特徴は、独自で研究開発された「Q.ANTUM(クアンタム)テクノロジー」です。
この技術により日照時間の短い地域や季節でも十分な発電量を保つことが可能となり、従来なら設置に不向きとされていた東北や北海道での太陽光発電システム普及に繋がりました。
寒冷地であるドイツに研究所があったからこそ生み出せた、正に唯一無二の技術だと言えるでしょう。
さらに国内メーカーに劣らない長期保証や発電効率の良さに加え、
設置コストが比較的安価な点も人気を集めています。
カナディアンソーラー
カナディアンソーラーは環境先進国と言われるカナダで生まれ、中国に多くの生産拠点を置く専業メーカーです。
日本国内出荷量はQセルズに続き第2位となっており、さらに世界では150ヶ国以上で導入されるなど、信頼性の高さが伺えます。
カナディアンソーラーの特徴は、何と言ってもその圧倒的なコストパフォーマンスの高さにあります。
発電効率の高さを維持しつつ大量生産により製造コストを抑えることで、初期費用における負担を大幅に下げることに成功しています。
また、アフターフォローの手厚さも魅力の一つと言われており、日本国内だけでも300ヶ所以上のサービス拠点を設けています。
2016年の顧客満足度調査では世界第1位を獲得するなど、価格、品質、性能全てにおいて非常にバランスの取れたメーカーと言えるでしょう。
メーカーを決める際のポイント
前の項目では4つのメーカーに絞りその特徴を見ていきましたが、国内外問わずそれぞれ非常に高性能なため、正直「大きな違いはあまり無いのでは?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
「結局どれを選べばいいか分からない!」と迷った場合、押さえておくべきポイントは以下の3つになります。
①コストパフォーマンス
②形状(見映え)
③蓄電システム
④安心感
この項目では、上記3つを押さえた選び方について順番に見ていきましょう。
コストパフォーマンス
太陽光発電システムを導入する際、一番気になるのはやはり「設置にかかる費用」ではないでしょうか。
近年は太陽光発電業界全体で低価格化が進んでいますが、先ほども述べたように現時点で主流メーカーにおいて性能や品質に大きな差はありません。
その上で、やはり国内メーカーに比べると海外メーカーの方が断然コストパフォーマンスは高いと言えます。
費用面を重視される場合、「絶対に国産が良い!」などといった強いこだわりが特になければ、海外メーカーにも視野を広げてご検討されることをお勧めいたします。
形状(見映え)
通常ソーラーパネルは四角形のため、日本の住宅に多い寄棟(よせむね)屋根に設置した場合、屋根に中途半端な隙間ができ見映えが悪くなるといったケースが少なくありません。
しかし近年では台形やハーフタイプのパネルも登場し、異なる形をパズルのように組み合わせて設置することもできるようになりました。
これらの形状のパネルを上手に使えば屋根に中途半端なスペースが生まれることもなく、外観を極力損なわず設置することが可能となります。
今回紹介したメーカーの中では、パナソニックが台形やハーフタイプのパネルを取り扱っています。
蓄電システム
太陽光発電メーカーの多くは蓄電システムも取り扱っているため、既に蓄電池を設置済みの方であれば太陽光発電システムも同じメーカーを
選ぶというのも一つの方法です。
太陽光発電システムと蓄電池システムのメーカーが別々でも特段問題はありませんが、やはり一か所に統一した方が万が一問い合わせする際などの煩わしさは軽減されるでしょう。
安心感
Qセルズやカナディアンソーラーのような低価格かつ高品質な海外メーカーが人気を博す一方で、「それでもやっぱり大手国内メーカーの方が安心」と思われる方も多くいらっしゃいます。
保証に関して言えば、当社がお勧めする4つのメーカーは全てパネル出力に25年、その他周辺機器に15年の無償保証期間を設けています。
そのため、今回挙げた中からどのメーカーを選んでも、長い間安心してお使いいただくことは当社が責任を持ってお約束いたします。
しかし通常、太陽光発電システムの寿命は30~40年と言われており、設置後は長い年月を共に過ごすことになります。
そのことを視野に入れた上で最後は感覚的な話になってしまいますが、ご自身にとって「このメーカーとなら長く付き合っていける」「最も信頼できる」と感じたメーカーを選ぶことが大切だと言えます。
まとめ
以上、各メーカーの特徴とメーカーを選ぶ際の主要ポイントをご紹介していきました。
お住まいの地域や住宅の形状、予算などによって重要視するポイントは様々です。
そのため「この点は妥協できる」「これは外せない!」など取捨選択していくことで、おのずと最適なメーカーが見つけられるでしょう。
設置をご希望の方にとって最も頼もしいパートナーとなる太陽光発電システムを見つけられるよう、メーカー選びに関しては当社の方でもしっかりお手伝いをさせていただきます。