突然の地震に備えて今一度チェック!見落としがちな災害対策4選

災害対策

2022年3月16日、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、福島県と宮城県で震度6強を記録しました。
この地震の影響によって、両県を含む東北の4つの県では住宅186棟が半壊または一部損壊し、断水などの被害も相次ぎました。
交通への影響も大きく、地震によって脱線した東北新幹線は、全線の運転再開まで相当な期間を要する見込みであると発表されています。

※追記:東北新幹線は4月14日より、臨時ダイヤでの全線運転を再開しました。

一方、首都圏では大規模な停電が発生し、各地でけが人や火事などの被害が発生しました。
さらに、この地震によって東京電力の各発電所では運転停止が相次いただめ、同月18日には東京電力が関東4県などに対し節電協力を呼び掛ける事態となりました。
22日には、この地震と気温低下の影響によって東京電力管内で供給される電力が不足し、政府は対象地域に向けて異例の「電力ひっ迫警報」を発表しました。

筆者が暮らす神奈川県北東部では震度4でしたが、それでも長く大きな揺れには驚き、非常に恐怖を感じたため、東北の方々の思いは察するに余りあります。
また夜間だったとはいえ、突然の停電に見舞われた地域の方々も不安な思いをされたのではないでしょうか。

そして地震発生後、SNS上には「日ごろから災害に備えていたつもりだったけど抜けがあった…」といった声も多く見られました。
このように、災害を想定した場合と実際に起きた場合とでは、災害対策の優先順位に差が生じがちです。
そこで今回は、いつか再び来るかもしれない大きな地震に踏まえ、改めて見落としがちな災害対策についてチェックしていきましょう。

災害時の情報源として「ラジオ」を用意すべし!

大きな地震や台風などの災害が発生すると、多くの人はまずテレビで情報をチェックしようとするかもしれません。
しかし、3月16日の時のように地震の影響で大規模な停電が発生した場合、蓄電システムなどのない家庭ではテレビが点かなくなってしまいます。
一方、ラジオは乾電池さえ備えておけば、非常時でも問題なく使用することができます。

災害時のラジオの有用性は、それだけではありません。
テレビは音声だけでなく映像を通して状況を把握できるというメリットがある反面、必要以上に恐怖や不安を煽る演出がされることも少なくありません。
もちろん映像から情報を集めることも大切ですが、ただでさえ被災している時にショッキングな映像を観ると、精神的に強いストレスを感じてPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症するおそれがあります。
その点、音声のみのメディアであるラジオは必要最低限の情報を詳細に発信するため、冷静に状況を把握することができます。

また、ラジオには「リスナーの声を取り上げる」という文化が根付いているのも強みです。
「自分の住む地域では今こんな状況になっている」という生の声をラジオから知ることで、テレビでは得られない地域ごとの細かな情報を得ることができます。

近年では専用アプリを使ってスマホでラジオを聴く人も増えていますが、災害時はなるべくスマホのバッテリーを消費したくないですよね。
何より、災害時にはインターネット回線が不安定になる可能性もあります。
そのため普段使うラジオアプリとは別に、ラジオはラジオとして一台持っておくと安心です。

オススメは、乾電池、モバイルバッテリー、手回し発電、ソーラーパネルなど、さまざまな方法で充電が可能なタイプです。
これに加え、近頃はスマホ充電機能やLEDライトが付属したモデルも登場しています。
「防災 ラジオ」で検索すると各メーカーの製品が沢山出てくるので、それぞれの機能を比較した上で「これだ!」と思うものを選んでくださいね。

乾電池と一緒に「スペーサー」も用意すべし!

近頃は家電のスマート化が進み充電式の機器が増えているため、普段から乾電池をストックしているご家庭というのは減っているのかもしれません。
しかし災害によって停電した場合、途端に家中のコンセントは使えなくなるため、やはり乾電池の備蓄は必要不可欠だと言えます。

乾電池には、主に単1、単2、単3、単4、単6型、角型9Vの7種類があります。
中でも単3と単4はテレビのリモコンや壁掛け時計など日常生活で使用される場面が多いため、コンビニやスーパーで手軽に買うことができます。
反対に、単6型、角型9Vの2つは日常生活ではほとんど使うことはありません。

となると「じゃあ単3と単4を買っておけば安心なんだ!」と思うかもしれませんが、実はここが見落としがちなポイントです。
何故かというと、現在販売されている防災ラジオ、懐中電灯、LEDランタンの中には、単1もしくは単2電池が必要な製品が多いからです。
それを知らずに単3電池だけをストックしておき、停電時にいざ懐中電灯を使おうと電池カバーを開けると単1対応だった…となるのは避けたいものです。

とはいえ、何種類もの乾電池をストックするのは大変ですよね。
そこでオススメなのが、「スペーサーの活用」です。
スペーサーとは、単3電池を単1・単2電池として使えるようにする変換アダプターです。
災害時に備えて単3電池とスペーサーをストックしておけば、乾電池を何種類も揃えるよりコンパクトに保管することができますし、いざという時に使える機器の幅が広がります。

なお、乾電池は放置すると液漏れするおそれがあるため、なるべく寿命が7~10年程度と長いものを選び、使用期限が近づいたら消費する「ローリングストック方式」を取り入れるようにしましょう。

モバイルバッテリーは「放電」に注意!

現代社会において、スマホはもはや電気、水道、ガスと並ぶライフラインになっていると言っても過言ではありません。
災害発生直後に親しい人の安否を確認する連絡ツールとしてはもちろん、迫りくる災害を知らせるアラームでもあり、災害状況を調べる掲示板でもあります。
そのため、防災バッグには普段使い用とは別に災害時用の大容量モバイルバッテリーを入れている人も多いのではないでしょうか。

しかし、実はモバイルバッテリーには「放置していると自然放電する」という特性があります。
つまり、たとえ満充電してからリュックに入れたとしても放置している間に放電してしまったら、いざ使いたいと思った時に充電がゼロで全く使えない…ということになりかねないのです。

また、モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池は充電ゼロの状態が続くと劣化が進み、故障しやすくなります。
このような事態を防ぐためにも3ヶ月に一回はモバイルバッテリーの残量を確認し、ゼロになる前に充電するよう心掛けておきましょう。

外出時に持ち歩ける「防災ポーチ」を作っておくべし!

自宅に防災リュックが備えてある方は多いかと思いますが、自然災害は自宅にいる時に起こるとは限りません。
もしも勤務先や外出先で被災した際に防災グッズが手元に全く無かったら、非常に不便さや心許なさを感じることでしょう。

いざという時に安心を確保するためにも、外出時に持ち歩ける「防災ポーチ」を作っておくことをオススメします。
防災ポーチを作るコツは、「最低限」かつ「かさばらない」アイテムを入れておくことです。
オススメのアイテムは、以下の通りです。

・小型モバイルバッテリー
・衛生用品(マスク・消毒液・ウェットティッシュなど)
・ホイッスル

・生理用ナプキン
・カイロ
・携帯用トイレ
・絆創膏

・常備薬
・飴

もしも地震で建物が倒壊して瓦礫などの下敷きになった場合、助けを呼びたくても大きな声が出ない場合があります。
そんな時にホイッスルがあると、音で助けを呼ぶことができます。
生理用ナプキンはケガをした際の応急処置にも使えるため、男女問わず持っておくと安心です。
この他、親しい人の連絡先を書いたメモや小銭も一緒に入れておくと良いでしょう。

まとめ

大きな地震はできれば起きてほしくないものですが、残念ながら日本に暮らす以上は避けられない問題だと言えるでしょう。
かといって毎日地震に怯えて過ごせばいいというわけではなく、大切なのは日常生活を送りつつも、「いざという時」を想定して日ごろから備えておくことです。
当コラムが、少しでも多くの方にとって災害対策を見直すきっかけになれば幸いです。

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