夏休みシーズン真っ只中の今、コロナ渦とはいえ長いお休みをどう過ごそうかとワクワクしているお子様も多いのではないでしょうか。
そんな楽しみがいっぱいな夏休みの唯一の悩みの種といえば、ずばり宿題ですよね。
中でも自由研究は、自分でテーマを決めることから始めなければいけないため、なかなか手を付けられずにいるお子様もいるかもしれません。
テーマが思いつかないまま何となく先延ばしにしていたら、気づけば夏休み最終日になっていた…!なんてことになるのを防ぐべく、今回は環境問題について楽しく学べる自由研究のテーマについて紹介したいと思います。
まだ自由研究のテーマが決まっていないお子様は、是非参考にしてみてください。
ビニール傘とアルミホイルを使ったソーラークッカーづくり
太陽エネルギーの持つ力について知りたい場合は、「ソーラークッカーづくり」がオススメです。
どこのご家庭にもあるビニール傘とアルミホイルだけで作れるので、誰でも気軽に取り掛かることができます。
作り方は、まずビニール傘を広げて逆さにし、内側にアルミホイルを満遍なく貼るだけ。
ソーラークッカーが完成したら、黒く塗った空き缶に水とたまごを入れて傘の中央に置き、太陽光に当てておきます。
この時、万が一の火事に備え、近くに水を入れたバケツを置いておくと安心です。
ゆで卵が出来上がるまでにかかる時間や水温の変化を記録しながら、太陽光が持つ力を学べるとともに、「料理をする」という楽しさも感じられる自由研究です。
ペットボトルを使ったろ過装置づくり
汚れた水がきれいな水になるまでの仕組みを知りたい場合は、ペットボトルを使った「ろ過装置づくり」がオススメです。
この自由研究に必要なものは、以下の通りです。
・ペットボトル(1.5ℓまたは2ℓ)
・きれいに洗った小石と砂利
・活性炭
・脱脂綿
必要なものが揃ったら、まずはカッターかハサミでペットボトルの底をカットします。
キャップはキリで穴をあけ、ろ過した水が出てくるようにします。
ペットボトルの加工が終わったら、ペットボトルの飲み口の部分に水で湿らせた脱脂綿を詰めます。
その後は、小石、砂利、脱脂綿、活性炭、脱脂綿、小石の順に詰めていきます。
ろ過装置ができたら、逆さにしたペットボトルの下にビーカーなどを置き、 上から静かに泥水を入れていきます。
すると、ろ過装置を通ってきた水は透明な水となって、キャップの穴から出てきます。
なお、ろ過されてもばい菌などは残っている可能性があるため、ろ過した水は決して飲まず、あくまでも実験用として観察するだけにとどめておきましょう。
牛乳パックを使った工作
高い防水性と強度を持つ牛乳パックは、さまざまな工作の材料として使うことができます。
動物や電車の模型、万華鏡などのおもちゃはもちろん、椅子やランタンなどの実用的なものも作ることができます。
楽しい工作を通してリサイクルについて学ぶには、ぴったりの自由研究だと言えるでしょう。
牛乳パックを使ったさまざまな工作方法については、雪印メグミルクが詳しく紹介しているので、気になる方は是非公式サイトをチェックしてみてください。
雪印メグミルク公式サイト
牛乳でプラスチックづくり
プラスチックごみが問題となっている近年では、自然に還る生分解性プラスチックが注目を集めています。
そんな「地球に優しいプラスチック」について学びたい場合にオススメなのが、牛乳を使ったプラスチックづくりです。
この自由研究に必要なものは、以下の通りです。
・牛乳
・酢
・ザル
・クッキングペーパー
・クッキーなどの抜き型
・耐熱容器
必要なものが揃ったら、まず牛乳100mlを耐熱容器に入れ、電子レンジ(500~600W)で沸騰するまで温めます。
温め終わったら牛乳を電子レンジから取り出し、マドラーかスプーンでかき混ぜながら、大さじ4杯分の酢を少しずつ加えます。
かき混ぜるうちに牛乳の中に固まりが出てきたら、空の耐熱容器の上にザルを置き、牛乳を濾(こ)していきます。
ザルに残ったかたまりは3分ほど水で洗ったら、キッチンペーパーでしっかり水気を取ります。
その後、水気の取れたかたまりを好きな形に型抜きし、2日間乾かせば完成です。
なぜ牛乳からプラスチックが作れるのかというと、牛乳には「カゼイン」というタンパク質が含まれているからです。
酢を加えて乾燥させることでカゼイン同士が結合し、地球に優しいプラスチックができるのです。
プラスチックが完成したら、次はそのプラスチックを土の中に埋め、何日で分解されるか調べてみるのも良いかもしれません。
使わなくなった服などを使ったマイバッグづくり
2020年7月1日からレジ袋の有料化が開始してからは、マイバッグづくりも人気の自由研究テーマとなりつつあります。
オススメなのは、使わなくなったクリアファイルやカレンダーなどを使ったマイバッグづくりです。
不用品を再利用してマイバッグを作ることで、エコやリサイクルに対する理解を深めることができるはずです。
クリアファイルとカレンダーを使ったマイバッグの作り方は学研キッズネットが詳しく紹介しているため、気になる方は是非参考にしてみてください。
クリアファイルを使つかったマイバッグ - 学研キッズネット
カレンダーを使つかったマイバッグ ‐ 学研キッズネット
また、工作や裁縫が苦手な場合は、着なくなった服を使ったマイバッグづくりがオススメです。
用意するものは、着なくなったTシャツなどの服とハサミの2点だけ。
作り方は、まず袖を縫い目にそって切り落としてノースリーブ状にし、次に首元を丸く切って持ち手を作ります。
次に服を裏返し、裾部分に1㎝幅の短冊状の切り込みを入れていきます。
裾がフリンジ状になったら、前後のフリンジ同士をしっかり固結びしていきます。
全てのフリンジを結び終わって裏返すと、簡単でオシャレなマイバッグの完成です。
ちなみに、フリンジを作る時にあえて裏返さずに切り込みを入れれば、フリンジをデザインとして生かすこともできます。
廃油を使ったキャンドルづくり
廃油とは、揚げ物をした時などに余ってしまう油のことです。
一般的には凝固剤で固めたり、キッチンペーパーに吸わせたりして捨てる場合が多いですが、この廃油を捨てずにキャンドルづくりに使えば、リサイクルやごみ削減について学ぶことができます。
廃油を使ったキャンドルづくりに必要なものは、以下の通りです。
・廃油
・凝固剤
・空き瓶
・タコ糸(こより状にしたティッシュでも可)
・割り箸
必要なものが揃ったら、まず鍋に廃油を入れて温め、そこに廃油凝固剤を入れます。
次に、ロウソクの芯となるタコ糸またはティッシュを割り箸に挟み、空き瓶の中心にくるように割り箸を空き瓶の上に置きます。
そこにスプーンなどを使って廃油を流し込み、1時間ほど放置したらロウソクの完成です。
凝固剤を入れる前の段階で削ったクレヨンやアロマオイルを入れれば、お好みの色や香りを付けることもできます。
完成したロウソクを使い、一度照明を点けずに過ごしてみれば、節電についても学ぶことができます。
家の近くでゴミ拾い
身の回りの環境について調べたい場合は、家の近くでゴミ拾いするのがオススメです。
この場合、まずは商店街や通学路など、メインとなるゴミ拾い場所を決めます。
大体のルートが決まったら、ゴミ袋とトング持ってゴミを拾いに行きます。
ゴミ袋は、分別できるように3、4枚持って行くと良いでしょう。
暑くなりそうな場合は、必ず帽子と飲み物も持って行くようにしましょう。
ゴミを拾いながら、「どのゴミが最も多いか」「最もゴミが落ちている場所はどこか」などを記録しておくと、後でまとめやすくなります。
ゴミ拾いを終えて帰宅したら、結果をまとめながら「クリーンなまちづくりのためには何をするべきか」について考えてみると良いでしょう。
まとめ
今回は夏休みシーズンということで、環境問題について学べる自由研究のテーマを7つ紹介しましたが、「これやってみたい!」あるいは「うちの子、これなら興味あるかも!」と思えるテーマはありましたか?
当コラムが、お子様が環境問題について考えるきっかけになれば幸いです。
再び新型コロナウイルスの感染拡大が叫ばれている今日この頃ですが、多くのお子様が夏休みを楽しく過ごし、元気に新学期を迎えられることを願っております。