使い続けるうちに発電効率が下がってしまうといわれる太陽光パネルですが、原因を知って対策することで発電量の低下を抑えることも可能です。そこで今回は、太陽光発電の発電効率低下の原因と、それを防ぐための対策として非常に有効なパネル洗浄について紹介します。
発電量が低下する原因は?
太陽光発電システムは20~30年使えるといわれていますが、メーカーや性能、設置場所、使用状況などによっても発電効率が変わります。基本的には使用年数にともない低下し、おもな原因は次の6つです。
パネルの経年劣化
パネルのひび割れや層間はく離、配線の腐食や断線など経年による劣化は、発電効率に大きく影響します。太陽光パネルの経年劣化による出力の低減率は年0.5〜0.6%程度とされているため、多くのメーカーがパネルに20〜25年の出力保証を付けています。
また、太陽光パネルは屋外で野ざらしになっているものなので破損のリスクも高いです。野鳥が石を落としたり、台風などの自然災害で物が飛んできたりするなど避けられないことも多いので定期的なチェックとメンテナンスが大切です。
パネルの汚れ
パネル表面の汚れも日射吸収率が減るため発電量の低下に大きく影響します。汚れの原因は大気中の粉じんや枯れ葉、鳥のフンなどです。これらの汚れは自然にはなかなか落ちないので定期的なクリーニングが必要です。長期間汚れを放置すると発電効率が下がるだけでなく、太陽電池セルの電気抵抗が局所的に過大になることでパネル自体が発火してしまう危険性もあるので注意が必要です。
パワーコンディショナーの経年劣化
パネルで発電した直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナーは精密機器なので、使っていくうちにコンデンサーや半導体が劣化しエネルギーロスが生じやすくなります。パワコンの寿命は太陽光パネルよりも比較的短いので、耐用年数(10〜15年程度)を過ぎたら交換の検討が必要です。
環境の変化
設置場所の環境や状況が変化することで、発電効率が下がる可能性もあります。日光を遮る障害物ができたり、風通しが悪くなってパネルの温度が上昇しやすくなったりすると発電効率は下がります。とくにパネル周辺に生い茂る雑草は、太陽光パネル故障の原因となる恐れもあるので草刈りをしたり除草剤を撒くなど対策必至です。
電力会社による電力抑制
太陽光パネルが問題なく発電していても、発電効率が下がる場合もあります。余剰電力を電力会社に売る際に使う電線内の電圧が高まる、いわゆる「電圧上昇抑制」が起きているケースです。電圧上昇抑制は近辺の電力消費量が多いなど電気の供給量に対する消費量が少ないときに起こりやすく、続く場合には電力会社に連絡して対応してもらう必要があります。
故障やケーブルの盗難
どこか一部分の部品が劣化して故障していたり、近年多発しているケーブルの盗難などによって、通常通り発電しなくなっているケースもあります。トラブルが起きた際に不具合を放置する期間が長ければ長いほど発電量が低下してしまうので、早く異変に気付くためにも日頃から太陽光発電の状態をチェックしておくことが大切です。
発電効率アップにはパネル洗浄が有効!
ここまで太陽光発電の発電効率が下がる原因についてお話しましたが、なかでも最も多いケースが「パネルの汚れ」が原因となるケースです。
こちらは水産庁が発表した経年劣化による発電量の低下予測と、ある発電所の実際の発電量の低下推移を比較したものです。経年劣化による低下は年間0.25~0.5%と考えられているのに対し、実際には7年経過した時点で17%も発電量が低下しています。このままいくと10年後には24%、20年後には設置時と比べて48%も低下することになります。
この問題を解消するために重要なのが、定期的に「パネル洗浄」を行うことです。発電所の周辺環境にもよりますが、一年に1度はパネルの洗浄を行うのが理想です。周辺に木々が多く雑草が生い茂りやすい、動物の飼育環境があるなど汚れやすい環境の場合は洗浄回数を増やす場合もありますが、基本的には年に一度のメンテナンスとしてパネル洗浄を行っていれば発電効率の低下を抑えることが可能です。
洗浄を行うのに適した時期は発電所によっても異なりますが、年に1回の洗浄であれば黄砂や花粉の時期が過ぎた後や梅雨明けがおすすめです。2回以上行う場合は、枯れ葉が落ちきった秋頃や、周辺環境からの影響で汚れが酷くなる頃に行うのがいいでしょう。
当社は太陽光発電システムの設置はもちろん、パネル洗浄にも対応しています! 洗浄後には作業前と作業後がわかるような写真で結果を報告するので、はっきりと違いを感じて頂けます。お客様の発電所の環境に合わせて最適なプランをご提案するのはもちろん、お得な定期契約などもご用意しています。お見積り・ご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。